中禅寺湖畔に建つ堂で、2017年11月に温風処理の検証処理を最初に適用した建造物です。建物を2重の断熱シートで覆いました。処理容積は約350m3 でした。
中禅寺湖畔に建つ鐘楼で、2018年9月に、検証処理2例目として温風処理を適用しました。屋根および下層部の裾部は金属板葺き、鐘楼を懸垂するために太い構造材が用いられている、漆仕上げした部分が多く漆層は劣化しているなどの特徴があり、温風処理を適用するには注意点の多い物件といえます。断熱壁は、厚さ100mmのスタイロフォームを構造用合板と気密フィルムで両面から被覆する仕様としています。処理容積は約1200m3 でした。
日光山内にある保存会が所有する一間四方の社殿で、2022年9月に、検証処理3例目として温風処理を適用しました。この処理では動力に電気を用い、消費電力の管理を行いながら実施しました。また仕上げて間もない漆層への影響を評価し、問題がないことを確認しました。
輪王寺の堂で、2023年に処理を行いました。解体修理中の部材を桟積みし、これを断熱覆い屋で覆って処理を行いました。
東照宮御仮殿にある鐘楼の修理前処理として、温風処理を適用しました。